研究者総覧

小川 聖雄 オガワ マサオ

所属部署理数系教科マネジメントコース
職名准教授
メールアドレス
ホームページURL
生年月日
Last Updated :2025/04/12

研究者情報

学位

  • 博士(理学)(2003年03月 慶應義塾大学)

J-Global ID

プロフィール

  • 私たちの身の回りには、さまざまな自然現象、社会現象がある。これらの背後に潜む数学について、教育・研究を行いたいと考えている。

研究分野

  • 自然科学一般 / 数理物理、物性基礎
  • 自然科学一般 / 応用数学、統計数学
  • 自然科学一般 / 数学基礎

学歴

  •         - 2003年   慶應義塾大学   理工学研究科   基礎理工学専攻
  •         - 2003年   慶應義塾大学   Graduate School of Science and Technology   School of Fundamental Science and Technology
  •         - 1997年   慶應義塾大学   理工学部   数理科学科
  •         - 1997年   慶應義塾大学   Faculty of Science and Engineering   Department of Mathematics

研究活動情報

論文

  • 液膜のトーラス状リムの線形不安定性における粘性の影響
    小川聖雄
    兵庫教育大学研究紀要 56 181 - 188 2020年02月 [査読有り]
  • Evolution of Toroidal Free-Rim Perturbations on an Expanding Circular Liquid Sheet
    小川 聖雄
    Experiments in Fluids 59:148 1 - 18 2018年09月 [査読有り]

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2020年04月 -2024年03月 
    代表者 : 小池 敏司; 小川 聖雄
     
    本研究における前半の第一目標は、ナッシュ多様体間のナッシュ写像(つまり、実代数的写像)に対するナッシュ構造安定性問題の解決に努めることにある。つまり、ナッシュ構造安定性に対する結構次元(安定な写像全体が写像空間内で開かつ稠密になる多様体の次元の対)を決定することにある。本研究で試みているのは、写像の定義域のナッシュ多様体がコンパクトの場合に、近年、塩田昌弘氏達によって決定されている実解析構造安定性の結構次元にナッシュ構造安定性の結構次元が一致することを示すことである。この問題に関する当該年度の研究成果は、実解析構造安定性の結構次元はナッシュ構造安定性の結構次元になっていることを示したことである。 滑らかなコンパクト多様体から滑らかな多様体への滑らかな写像に対する構造安定性定理を示す上で非常に重要な役割を果たす概念に、R. Thom によって導入された「ジェットの十分性」と呼ばれるものがある。この概念に関連し、研究協力者の K. Bekka 氏と相対ジェットの V-十分性と C^0-十分性に対する相対 Kuo 条件と呼ぶ特徴付けを与えていた。この相対 Kuo 条件に対し、いくつかの同値条件を見つけたので、それらを一つの論文にまとめて欧州の雑誌より出版した。 本研究における後半の目標は、実解析多様体間の実解析写像に対する部分解析的構造安定性問題の解決に努めることにある。この問題に関連し、研究協力者の L. Paunescu 氏と部分解析的集合に対する幾何学的方向束の安定化問題に取り組み解決し、この結果を論文にまとめていたが、その論文を欧州の雑誌より出版した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2008年 -2009年 
    代表者 : 小川 聖雄
     
    水の波の運動は、流体力学における主要な研究対象である。この運動は、通常、渦がない非圧縮性理想流体に対する自由境界問題として定式化されるが、その場合、水面が覆い被さるような状況であっても時間局所解が存在することが知られていた。一方、現実の海には渦がある。そこで、渦なしの仮定をすることなく、同様の状況で自由境界問題を考察した。まず、線形化した問題の解析を行った。この線形問題は、水面が大きく波打たない場合に得られるものとは異なるものである。そして、得られた結果と方程式の対称性を利用して、水の波の問題に時間局所解が存在することを証明した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2007年 -2009年 
    代表者 : 牛島 健夫; 石渡 哲哉; 矢崎 成俊; 山崎 多恵子; 小川 聖雄; 渡邊 道之
     
    幾つかの相の間の界面あるいは移動境界が,流体中の泡の運動・融解する氷・結晶成長といった多くの重要な物理現象にしばしば登場する.数値シミュレーションは,このような現象を研究するための不可欠な道具となっているが,我々は移動境界問題に対する直接法の一種であるクリスタライン・アルゴリズムという数値計算手法について研究を行った.この手法の一般化を行い,移動境界問題に対する強力な数値手法を得るとともに,それに関連する諸問題を解明した.さらにそれらの応用についても研究を行った.
  • 非圧縮性理想流体に対する自由境界問題
    研究期間 : 1998年 -2007年 
    渦がある場合の水の波に対する数学解析
  • Free boundary problem for an incompressible ideal fluid
    研究期間 : 1998年 -2007年 
    Mathematical analysis for water waves with vorticity
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2003年 -2005年 
    代表者 : 立川 篤; 大槻 舒一; 小林 隆夫; 長澤 壯之; 小川 聖雄
     
    幾何学的変分問題の解の構造を研究することが本研究の目的であったが、特にフィンスラー多様体への調和写像の研究を進めるうち、特異点をもつ汎関数を本質的に扱う必要が生じた。そのため本研究では特異性を持つ汎関数に対する変分問題の解、もしくは係数が特異性をもつ非線形偏微分方程式の弱解の正則性の研究に重点の1つをおいた。この方面の研究のため、係数がVMO(Vanishing Mean Oscillation)と呼ばれる不連続性を許容する関数のクラスに属する偏微分方程式の代表的な研究者の一人であるCatania大学助教授・M.A.Ragusa氏の協力を得ながら、VMO係数をもつエネルギー汎関数の最小化写像の部分正則性について研究を行った。Ragusa氏との共同研究では、VMO係数をもつエネルギー汎関数の最小化写像が「部分正則性」と呼ばれる性質を持つこと、すなわち「定義域の次元をmとするとき、m-2-ε次元のハウスドルフ測度が0となる集合を除いて、クラスc^<0,α>となる」ことを示した。 なお、この結果は写像の定義域の内部でのものであったが、今年度はその結果の一部を境界まで拡張することができ、論文として準備中である。 一方、各研究分担者もそれぞれの分担分野の研究を行った。長澤氏は赤血球の形態変換の数学モデルであるHelfrich変分問題について研究し、小川氏は非圧縮性理想流体に対する自由境界問題の研究を行い、2次元平面内の非有界領域における初期値問題で、表面張力の影響を無視し、流体が渦なし運動する場合を考察した

その他のリンク

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