Japan Society for the Promotion of Science:Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
Date (from‐to) : 2020/04 -2024/03
Author : 池西悦子・飛田伊都子・空間美智子・奥津 文子
リフレクションは、看護専門職が実践経験から新しい知識や概念の発見につなげ、学びを深める方法として有効性が認知されている一方で、失敗経験をリフレクションする場合には自尊心を傷つけるリスクがある。このことから、本研究では、有効なリフレクションを導くファシリテーターの育成プログラムを開発し、その有用性を検証することを目的とする。
2021年度は、2020年度に実施できなかったリフレクションを支援するファシリテーターの育成プログラム開発を行うために、①リフレクション研修参加者を対象に、学習者役割を担う経験2年目看護師4名とファシリテーター役割を担う5~10年目看護師4名を募集し、②学習者とファシリテーターがペアとなり、学習者の経験事例のリフレクションをファシリテートする場面の音声、および画像データを収集し、③リフレクティブな思考が促進されたり、気づきが得られたフィードバックについて、関係、思考、行動に焦点を当て、分析を行った。
リフレクション場面における学習者とファシリテーターの対話データのプロトコル分析と、映像データの行動分析を行った結果、学習者の新たな気づきを導くファシリテーションの要素として、①遡及的な発問、②共感的態度、③肯定的フィードバック、④協同的探求、⑤相互に納得できる実践の意味構成が抽出された。そして、ファシリテーターの視線や姿勢、言動は、学習者のその後の発言や行動に影響を与えていることが明らかとなった。一方で、ファシリテーターは、言動後の学習者の反応を確認しておらず、意図的な介入には至っていないことが明らかとなった。