日本学術振興会:平成30年度科学研究費助成事業 科学研究費補助金 奨励研究
Date (from‐to) : 2018/04 -2019/03
Author : 小林 裕子
①小・中・高等学校家庭科教員対象「災害時の食」の教育の全国調査の実施
【目的】全国の小・中・高等学校家庭科教員に質問紙調査を実施した。目的は, 家庭科における防災・災害に関する食教育で, 教員が家庭科で学習が必要だと考える学習内容やその学習状況, 指導上の課題と捉えている事象を明らかにすことである。
【対象】全国の小・中・高等学校数のそれぞれ約5%に相当する, 小学校980校, 中学校510校, 高等学校245校を市町村の人口比による確率比例法を基に無作為抽出した。
【調査時期】
2018年9月下旬に発送し, 11月末日までに回収したものを調査対象とした。
【調査項目】
①回答者の勤務校所在地, ②防災・災害に関する食教育の「学習内容」(以下「学習内容」, 防災・災害に関する食教育の「学習活動」(以下「学習活動」)の必要性と今年度の学習状況, ③②で学習が必要と回答したが, 今年度学習しなかった(できなかった)理由(自由記述), ④学習に使用した教材・教具の種類, で構成した。
【回収状況】
各校種の回収率は, 小学校21.1%, 中学校25.3%, 高等学校27.8%であった。
【研究結果】
本研究結果を論文にまとめ現在, 日本家庭科教育学会に投稿中である。そのため詳しい研究結果については, 現段階での公表を差し控える。
②「災害時の食」の学習内容の教科書分析の実施
全国調査に使用する「災害時の食」の学習内容を項目立てするため、現行の小・中・高等学校家庭科教科書計15冊の記述分析を行い、内容を整理・検討し36項目に再分類した。本研究成果は四天王寺大学紀要として投稿中である。