研究者総覧

濵中 裕明 ハマナカ ヒロアキ

所属部署理数系教科マネジメントコース
職名教授
メールアドレス
ホームページURL
生年月日
Last Updated :2025/04/12

研究者情報

学位

  • 博士(理学)

J-Global ID

プロフィール

  • 何よりもまず数学という教科の内容を面白いと感じてもらいたい。面白いと感じることができたら、探究心をもってこの教科の内容をもう一度見直してみてもらいたい。学部のゼミではそのような姿勢を育てることを常に意識しています。

研究分野

  • 人文・社会 / 教科教育学、初等中等教育学
  • 自然科学一般 / 代数学 / 代数的位相幾何学

経歴

  • 2018年04月 - 現在  兵庫教育大学連合学校教育学研究科教授
  • 2014年04月 - 現在  兵庫教育大学大学院学校教育研究科教授
  • 2007年04月  兵庫教育大学大学院学校教育研究科 准教授Graduate School of Education
  • 2005年04月  兵庫教育大学大学院学校教育研究科 助教授Graduate School of Education
  • 2003年04月  兵庫教育大学学校教育学部 助教授Faculty of School Education
  • 1997年06月  兵庫教育大学学校教育学部 講師Faculty of School Education
  • 1996年04月  日本学術振興会 特別研究員

学歴

  •         - 1996年03月   京都大学
  •         - 1996年03月   京都大学   大学院理学研究科   数学・数理解析専攻
  •         - 1995年03月   京都大学   大学院理学研究科   数学専攻
  •         - 1993年03月   京都大学   理学部

研究活動情報

論文

書籍

  • 「Nilpotency of unstable K-theory」
    濱中裕明 2007年
  • 「On [X.U(n)] when dimX is 2n + 1」
    濱中裕明 2004年
  • 「On [X.U(n)] when dimX is 2n」
    2003年
  • 「Homotopy-commutativity in spinor groups」
    2000年
  • 「Homology mod 2 of free loop groups of spinor groups」
    濱中裕明 1998年
  • 「Homotopy-commutativity in rotation groups」
    濱中裕明 1996年

講演・口頭発表等

MISC

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2024年04月 -2029年03月 
    代表者 : 吉冨 賢太郎; 市川 裕子; 小松川 浩; 濱中 裕明; 樋口 三郎; 長坂 耕作; 金西 計英
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    研究期間 : 2021年04月 -2025年03月 
    代表者 : 宮川 健; 川添 充; 吉川 昌慶; 濱中 裕明; 袴田 綾斗; 大滝 孝治
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    研究期間 : 2019年04月 -2023年03月 
    代表者 : 小松 孝太郎; 中川 裕之; 真野 祐輔; 辻山 洋介; 濱中 裕明; 宮川 健; 村田 翔吾
     
    本研究では,(1)学校数学における協働型探究活動を促進する教材の開発原理を構築すること,(2)開発した教材を中学校及び高等学校で実践し,その結果を分析することにより,教材の開発原理の有効性を明らかにすることを目的としている。 本年度は次の二点に取り組んだ。第一に,研究の方法論としてデザイン研究を採用し,教材開発研究の方法論の整備を行った。まず教材開発原理の意味を,内容・活動固有性と理論性および実証性の観点から特徴付けた。次に,デザイン研究に関する先行研究の枠組みに,教材開発原理の開発という本研究の焦点を加味して,教材開発原理の開発に関する研究の枠組みを構築した。そして,この枠組みの中でも,研究と教材開発原理の開発との関係に焦点を当てて,既存の研究から例証を行った。 第二に, 協働型探究活動のいくつかの側面に焦点を当てて,教材開発原理の設定およびそれに基づく教材の開発を行った。例えば,証明のアイデアの把握と適用に関する教材開発原理として,「一つの命題とその証明をよんで,筋道図から本質的な条件と証明のアイデアを明確にし,それに基づいて同様に証明できる命題を探す機会を設けること」等を設定した。また,図形の求答問題をもとにした数学的探究に関する教材開発原理として,「条件を意図的に曖昧にした求答問題から探究を始めること」等を設定した。そして,それぞれの教材開発原理に基づいて教材を開発した。 上述の研究活動と並行して,各種学会(日本数学教育学会,日本科学教育学会,全国数学教育学会等)に参加し,研究情報の収集および研究発表を行った。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    研究期間 : 2018年04月 -2022年03月 
    代表者 : 溝口 達也; 熊倉 啓之; 濱中 裕明; 宮川 健; 石井 英真; 阿部 好貴; 真野 祐輔; 大滝 孝治; 岩崎 秀樹
     
    本年度(2019年度)は,昨年度招聘したDavid Reid博士(ブレーメン大学,ドイツ)との共同セミナーから示唆を得た「証明のフォーマット」を視点として,国内外の数学的証明の指導と学習についての調査・分析を行うことを主たる目的とした。本視点を中心に据えて,教授人間学理論(ATD)における教授学的転置論上の知識に対応するものとして「証明のフォーマット」を捉え,各institutionにおける様相とその転置について吟味・検討を行った。さらに,本研究プロジェクトのこれまでの成果としての「証明を捉える枠組み」を拡充するものとして,証明の指導と学習における歴史的,文化的な考察を可能とする理論枠組みともなったことは成果である。これらの成果は,2019年8月に開催された日本科学教育学会第43回年会において,プロジェクトの共同研究として発表できた。ここでは,研究分担者以外にも,研究協力者として国内外の複数名の協力を得た。 更に,本年度は,上記の活動に加え,「探究活動」と「論証」との連関,特にATDにおけるStudy and Research Path(SRP),及びその教師教育への利用であるSRP-for Teacher Educationにも視野を広げ,教師のpara-didactic活動に焦点を当てることで,教授実践を理論的に捉えるだけでなく,教師(in- and pre-service teachers)の実践の背後にある営みについても調査・分析を行った。「探究活動」と「論証」との連関については,今後も継続される研究テーマではあるが,成果の一端は,各種の国際会議において研究発表を行った。 また次年度(2020年度)招聘予定のBerta Barquero博士(バルセロナ大学,スペイン)との共同研究プロジェクトについても,研究打合せや各種の調整について,上記の研究活動と同時進行で展開した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2018年04月 -2022年03月 
    代表者 : 濱中 裕明; 加藤 久恵; 吉川 昌慶; 川内 充延
     
    本研究では数学と数学教育学を融合させた研究手法を,いくつかの理論枠組みを用いて具体化していくことを目的としてきた.APOS理論をベースとして数学者と数学教育学者が協働して教材研究を行うという取り組みから開始して,少しずつ実践研究へと移行し,最終年度には,教職大学院の大学院生を巻き込み,いくつかの成果を教育実践研究としてまとめることまでが出来た.その際には,教授人間学理論やAPOS理論,証明の機能論などの理論を援用しつつ,数学者としての知見を数学教育学の枠組みで活用して授業開発に至るという数学専門と数学教育学とを架橋した研究手法を軌道に乗せることが出来た.
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    研究期間 : 2017年04月 -2021年03月 
    代表者 : 宮川 健; 濱中 裕明; 高橋 聡; 袴田 綾斗; 大滝 孝治
     
    本研究は,インターネットなど利用できるものは何でも利用し必要な知識・技能は必要に応じて学ぶといった,研究者の活動をモデルとする開かれた前向きの数学の指導・学習 (SRPと呼ばれる) の実際と仕組み,及びSRPの日本の中等教育段階における実現可能性を明らかにすることを目的とした.この目的を達成するために,小学校から大学までの複数の学校段階で複数の異なったタイプのSRP(単教科型,教科横断型,短期,長期など)を多く実践し,収集したデータを分析することによりSRPの可能性と課題が明らかになってきた.また,4年間の研究期間を通して,国内外で大変多くの成果発表を行うことができ,期待以上であった.
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    研究期間 : 2017年04月 -2020年03月 
    代表者 : 浪川 幸彦; 根上 生也; 真島 秀行; 三宅 正武; 趙 雪梅; 清水 美憲; 伊藤 仁一; 濱中 裕明; 安野 史子; 青山 和裕; 竹内 聖彦; 白井 朗; 高橋 聡
     
    情報化等の社会の急激な変化に対応する数学(教員養成)カリキュラムの開発と,それを支える原理的な考察とを共に推し進めたが,むしろ新たな困難が明らかとなり,なお道半ばの感が強い。社会の変化への対応では,統計を含む応用的分野の伝統的カリキュラムへの取り込み等,また原理的な考察では,リテラシー概念を数学の枠を越えた学校教育全体での教科教育の原理への拡張について,いくつかの視点の提案と分析とを行った。言い換えれば数学教育学自体の体系化をリテラシー,教科内容学の立場から遂行しようとする。問題の性格上最終的「成果」はあり得ないが,幾つか新しい道筋を切り拓いた。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2015年04月 -2019年03月 
    代表者 : 加藤 久恵; 永田 智子; 濱中 裕明; 川内 充延
     
    児童の「学習内容の理解」「メタ認知能力の育成」に関する理論的検討を行った。さらに,各学習内容に関連するメタ認知能力に関して,先行研究を分析しその様相と指導への示唆を考察した。以上を踏まえて,算数科の教材研究に必要な「学習内容の理解の視点」「メタ認知能力育成の視点」について考察した。それに続いて,算数科の教材研究・教師教育に関する理論的・実践的検討を行った。それらの理論的・実践的成果と課題について考察した。併せて,算数学習における児童の「学習内容の理解」「メタ認知能力の育成」をめざす教師の教材研究力育成の在り方を検討した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    研究期間 : 2015年04月 -2018年03月 
    代表者 : 溝口 達也; 岩崎 秀樹; 熊倉 啓之; 濱中 裕明; 宮川 健; 石井 英真; 阿部 好貴; 真野 祐輔; 大滝 孝治; 國宗 進; 國宗 進; 杉野本 勇気
     
    本研究全体の目的は,中等教育を一貫する論証指導の理論的枠組みを構築し,その枠組みを用いて数学的活動に基づく論証指導カリキュラムを開発することである。この目的の達成のために,以下の4つの下位目的を設定することで,各項目に対応して成果を上げることができた:①先行研究の分析と位置付け;②中等教育を一貫する論証指導の理念を明確にすること;③カリキュラム開発における領域内・領域間の数学的活動のネットワーク化の枠組みを構築すること;④数学的活動に基づく論証教材の開発。 加えて,研究期間内に外国人研究者を招聘し,国際セミナー等を開催するとともに,研究成果の一端を数学教育学の著名な国際ジャーナルへ掲載した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2011年 -2013年 
    代表者 : 濱中 裕明; 加藤 久恵
     
    近年特に重視されている数学的活動を高大連携の数学教材に取り入れ発展させることを出発点として、高校での数学的活動について数学教育学と数学の両面から考察した。 数学的活動としては、数学の実用的価値に重点をおいた応用指向の数学が考えられることが多い。しかし、数学の内容や考察そのものを面白いと思わせるような、主体的・能動的な考察活動を促す「構造指向の数学的活動」を考えることはできないか。 本研究では、そのような活動の枠組みを提案する。これは数学者の研究活動の縮図として設計されている。また、実践にむけた教材例を開発し、実践のなかでその効果や意義を検証した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究
    研究期間 : 2009年 -2010年 
    代表者 : 小竹 光夫; 梶田 叡一; 堀江 祐爾; 米田 豊; 濱中 裕明; 小竹 光夫
     
    「全国学力・学習状況調査」の集計・分析データに関する各府県の対応を、各研究分担者が関わる部分(奈良等)について、継続的な収集分析を行った。これまでキーワードとなってきた「自らの思考や行動を論理的に客観視できないという傾向性」や「論理的思考力」「読解力」について、具体的な学習活動の中での視点や取り扱い方をまとめることとした。特に複合領域にまたがる学習活動を実際に構築し、実践して考察することが重要と考え、小学生を対象とした学習活動を推進する中で成果と課題を明らかにしていくこととした。それらから導き出されたこととして、キーワードの解決に必要なのは「周辺に溢れる情報の中から、何を要点として取り出すかという力」「取り入れた知識を理解し、定着させていく力」「自己の内部に蓄積した知的資産を活用しながら、情報を再生産していく力」であると結論づけた。この部分においては、学士課程教育の中で教育話法及び教育技術を含め、教師側の資質と力量の育成が必要となることも明らかとなった。さらに、学校教育体制の中で、どのような機会・場面を設定するかによって、その効果に大きな差異が生じることも明らかとなった。これらを分析・考察する過程において、理論的部分の構築については堀江が、教育行政の取り組みについては米田が、「全国学力・学習状況調査」の分析と求められる力の切り出しには濱中が、そして複合領域(創発のメソッド)の学習指導の構築と実践・分析には小竹が当たった。学習者を鍛えること以上に、教師教育という視点での改革が求められることは明らかである。今後、教員養成制度の在り方も含め、広範な研究が必要となる部分であろう。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    研究期間 : 2006年 -2009年 
    代表者 : 河野 明; 深谷 賢治; 中島 啓; 加藤 和也; 森脇 淳; 國府 寛司; 岸本 大祐; 原田 雅名; 岩瀬 則夫; 濱中 裕明; 神山 靖彦; 佃 修一
     
    代数的位相幾何学の問題で非安定ホモトピー論の問題、特にリー群、その分類空間、自由ループ群、ゲージ群のホモトピー論的な研究を行い、単連結でないリー群の局所化の分解定理の証明、自由ループ群の分類空間とと対応する有限対の上の代数群の分類空間のコホモロジーの同型の問題の特別な場合の証明に成功した。Hopf空間の高次のホモトピー可換性や結合性についての研究を進め、評価写像のファイバー列の結合写像を決定した。コンパクトリー群の自己ホモトピー群の局所化の可完性についての問題の多くの場合を解決した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 若手研究(B)
    研究期間 : 2006年 -2008年 
    代表者 : 濱中 裕明
     
    群という代数的な構造と、図形としての構造を併せ持つリー群では、その代数的な構造を幾何的に考察するという興味深い研究課題が成り立つ。例えばユニタリ群のように行列を要素とする集合の群では、一般に積の順番を入れ替えると結果が変わってしまう(代数的性質 : 非可換性)が、このことは2つの行列AとBに対して、その交換子ABA^<-1>B^<-1>が単位行列にならないことを意味する。しかし個々の行列ではなく、2つの行列から交換子への写像として捉えると、この写像を連続的に変形して常に単位行列になるようにできるかという問題(位相幾何的性質 : ホモトピー可換性)になる。本研究では、ユニタリ群等について、このホモトピー可換性をさらに拡張したホモトピー巾零性について研究した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    研究期間 : 2003年 -2005年 
    代表者 : 河野 明; 深谷 賢治; 中島 啓; 加藤 和也; 森脇 淳; 濱中 裕明; 神山 靖彦; 國府 寛司; 浅岡 正幸
     
    研究代表者と分担者濱中裕明は空間Xの非安定K群をホモトピー集合[X,U(n)]と定義し、その基本的な性質を研究した。この群は非可喚な不変量であり通常のK群と比較すると扱いづらい面があるものの、Adams e-invariantの情報を群自体に含んでいるなど多くのメリットがあることが濱中により証明された。研究代表者と濱中はこの群を用いてゲージ群の分類問題に取り組み次の成果を得た。 2次のCharn numberがkとk'の4次元球面上の主SU(3)束のゲージ群がホモトピー同値であるための必要充分条件は(24,k)=(24,k')である。 2次のCharn numberがkとk'の6次元球面上の主SU(3)束のゲージ群がホモトピー同値であるための必要充分条件は(120,k)=(120,k')である。 Gをコンパクト連結リー群とする。Gの自己ホモトピー集合は自然に群の構造を持つ。この群はGが単純で階数が2以上なら非可喚であろうとの予想が茨城大学の大嶋秀明氏によって立てられていた。研究代表者は大嶋氏と協力してこの予想を肯定的に解決した。濱中はnが5以上の時、SU(n)の自己ホモトピー群の巾零性を研究しそのnilpotent classが3以上であることを示した。代表者と濱中は京都大学の岸本大祐氏の協力の下でPU(p)の自己ホモトピー群のnilpotent classがp-2以上であることを証明した。このことによりnilpotent classが幾らでも大きくなる群が存在することが示された。 研究代表者と分担者神山靖彦はインスタントン数がいのSO(n)インスタントンモジュライ空間のcohomologyを決定した。 研究代表者は例外型リー群の表現の特性類について研究しその本質的な部分を決定した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 若手研究(B)
    研究期間 : 2001年 -2002年 
    代表者 : 濱中 裕明
     
    これまでリー群の随伴作用や交換子写像に関してホモトピー論的な研究を進めてきました。交換子写像についてはI.M.Jamesの提起による「直交群SO(n)とSO(m)はいつSO(n+m-1)の中でホモトピー可換か」という問題があります。ここで、ホモトピー可換とは交換子写像が0-ホモトピックであるということです。Jamesらはこの問題に一定の結果を与えましたが、以前の研究の中でそれよりも強い結果を与えることに成功しています。 さて、エルミート計量を持つ複素ベクトル空間の直交変換群、つまり、ユニタリ群についての同様の問題、すなわち「U(n)とU(m)はU(n+m-1)内でホモトピー可換か?」という問題はR.BottによりSamelson積を使って否定的に解決されていますが、これを「写像のホモトピー類の成す群[U(n)∧U(m),U(n+m-1)]内での交換子写像の位数はいくつか?」という問題に発展させることができます。すなわち、この位数が1のときがホモトピー可換に相当します。この位数の大きい事はユニタリ群のホモトピー的な非可換性が大きい事を示します。 今回の研究のなかでは、この解決としてU(n)の部分空間ΣCP^<(n-1)>を使い、実は[ΣCP^<(n-1)>∧ΣCP^<(n-1)>,U(n+m-1)]は巡回群であり、さらに、交換子写像はその群の中で最も位数の大きい元、すなわち生成元になっていることを明らかにしました。 また、もっと一般に空間Xに対してホモトピー類の群[X, U(n)]を考えることができます。これはnが十分大きいとき、XのK理論、K^1(X)に一致しますので、非安定K理論と捉えることが出来ます。Xの次元が2nより小さいときは上記の群はK理論に一致しますので、非安定性が見られるdimX≧2nが興味深い場合となります。今回の研究ではこの非安定K理論としての関手X→[X, U(n)]についてdimX=2nの場合の決定方法を調べました。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    研究期間 : 2000年 -2002年 
    代表者 : 河野 明; 國府 寛司; 中島 啓; 深谷 賢治; 濱中 裕明; 森脇 淳
     
    1.ゲージ群などの無限次元リー群のホモトピー論的研究 このテーマについては代表者と分担者佃修一氏が協力して研究した。有限複体を底空間とする主束の同伴随伴束のホモトピー型の研究を、fibrewise homotopy theoryを用いて研究し、その分類に成功した。特にfibrewiseな局所化の意味で、いつこの随伴束が自明かという問題も解決した。ゲージ群は、この随伴束の切断の空間と考えられるので、この成果を用いてゲージ群のホモトピー型を研究した。 2.非安定K理論の研究 このテーマについては代表者と分担者濱中裕明氏が共同して研究した。2n次元の有限複体からU(n)への写像のホモトピー類の作る群の構造を決定した。 この問題と関連して、茨城大学理学部大嶋秀明教授と共同でコンパクト連結リー群の自己ホモトピー集合の作る群を研究し、この群が可換になる場合を決定した。 3.ホモトピー代数の研究 ホモロジー代数の非可換版であるホモトピー代数は、最近様々な分野で応用されることが多くなってきている。この方向での研究では、代表者と分担者森脇淳氏が共同で代数幾何学や数論幾何学との関連を研究した。さらに分担者深谷賢治氏との共同研究では、数理物理学や弦理論との関連も研究された。 4.力学系理論についての研究 この方向の研究は力学系理論について、ホモトピー論的な不変量を作ることを目的にして研究を実施した。代表者との討論で研究協力者浅岡正幸氏(京都大学大学院理学研究科講師)は射影的Anosovな2次元力学系に対する強力なホモトピー不変量を構成することに成功した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    研究期間 : 1998年 -1999年 
    代表者 : 河野 明; 國府 寛司; 深谷 賢治; 丸山 正樹; 濱中 裕明; 中島 啓; 西田 吾郎
     
    当研究課題の成果のうち最も大きなものは次の3点である。 (1)無限次元リー群の位相幾何学的研究、(2)無限次元のMorse理論、(3)カテゴリーと力学系理論 まず(1)については自由ループ群のホモロジー還を群が単連結の場合に完全に決定することができた。これを用いて自由ループ群の分類空間のコホモロジーを決定する作業が現在継続中である。 次にゲージ群の場合についての研究ではコンパクト単連結4-次元多様体の上の主SU(2)-束についてその分類空間のホモトピー型が底空間である多様体のホモトピー型を完全に決め、さらに主束の同型類も自明な例外をのぞいて完全に決めることを示すことに成功した。 現在この結果を多様体が単連結でない場合や構造群がSO(3)の場合に拡張する研究を継続中である。自由ループ群のホモロジー還の決定には群の基点付ループ空間への随伴作用が重要な問題であったがこれを有限複体であるホモトピー結合的なHopf空間の場合に拡張して、そのmod pコホモロジーへ誘導する写像が自明なこととそのHopf空間の整係数ホモロジー群がp-torsion freeであることが同値であることを証明した。この結果はすでに得られていた有限次元リー群の場合の拡張である。 (2)については分担者深谷賢治によるGromov-Witten invariantを用いたAnord予想の解決がもっとも顕著な成果といえる。 (3)については圏論的手法を用いて力学形理論で重要なConley homologyの研究を行った。Conley homologyを定義する方法としてある種の圏を構成し、その幾何学的実現(分類空間)の特異ホモロジーと考える方法を発見した。この方法を用いてスペクトル系列を用いてConley homologyの計算に利用する。

担当経験のある科目

  • 幾何学II兵庫教育大学
  • 幾何学I兵庫教育大学
  • 初等算数兵庫教育大学
  • 算数・数学教科内容論II兵庫教育大学

社会貢献活動

  • 社会貢献活動
    イベント・番組・新聞雑誌名 : CGで見る射影幾何学

その他のリンク

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