研究者総覧

髙野 美由紀 タカノ ミユキ

所属部署障害科学コース
職名教授
メールアドレス
ホームページURL
生年月日
Last Updated :2025/04/12

研究者情報

学位

  • 博士(医学)(京都府立医科大学)

J-Global ID

研究キーワード

  • 知的障害児への英語教育   医療と教育の連携   早期発見   病弱児   ストーリーテリング   オノマトペ   フォローアップ   

研究分野

  • 人文・社会 / 特別支援教育
  • ライフサイエンス / 胎児医学、小児成育学

経歴

  • 2012年 - 現在  兵庫教育大学大学院学校教育研究科教授
  • 2007年 - 2012年  兵庫教育大学大学院学校教育研究科准教授
  • 2002年 - 2007年  兵庫教育大学障害児教育講座 講師
  • 1997年 - 1999年  京都府立医科大学医学部 助手

学歴

  •         - 1988年   京都府立医科大学   医学部   医学科

所属学協会

  • 日本発達心理学会   International Association for the Scientific Study of Intellectual and Developmental Disabilities   日本小児保健協会   日本特殊教育学会   日本小児神経学会   日本小児科学会   

研究活動情報

論文

書籍

MISC

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2023年04月 -2026年03月 
    代表者 : 猪本 修; 石原 諭; 山本 将也; 小川 修史; 高野 美由紀; 森 誠子
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2019年04月 -2022年03月 
    代表者 : 高野 美由紀; 有働 眞理子
     
    知的障害特別支援学校での英語教育に対する教員の意識について、2017年に行ったの調査データをKJ法を用いて分析した。知的障害の程度の重い児童においては、言語を学ぶ土台作りが必要で、教科として英語を学び修得するというよりも、英語に触れる遊びにより生活を豊かにし、対話・コミュニケーションの素地が養われることが期待されるとの考えが抽出された。また過去の事例をもとに、インクルーシブ環境での外国語活動について、その内容、児童の反応を手掛かりに意義について考察し、これらを8月にグラスゴーで開催された国際知的発達障害学会(IASSIDD)において発表し、意見交換を行った。 11月には、特別支援学校教員、国語教員の経験がありスピーチ・セラピストでもある英国の研究協力者Nicola Groveの来日に合わせて実践協力者とともにワークショップおよび研究会を実施し、特別支援学校小学部での外国語活動やインクルーシブ環境での外国語活動・英語科授業の教材や実践計画について討論した。特に、対話型、参加型のストーリーテリングを用いて授業を行うことを子どもの発達理論、物語の特徴をふまえて工夫することで、外国語活動等が言語発達を促しうる可能性について論じ、今後検証していくことになった。 2月には、全国の特別支援学校小学部を対象に、外国語活動や英語を用いた授業についての実態調査を行った。今後分析を行い2020年度には中学部や高等部等での調査を予定している。また、紙芝居という日本の文化を海外に広めている野間成之氏を招いて研究会を開催した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2014年04月 -2018年03月 
    代表者 : 有働 眞理子; 高野 美由紀; 沼田 里衣; 光藤 由美子; 梅谷 浩子; 原 真理子
     
    本研究は、知的障害児・者(コミュニケーションに困難な課題を抱える成人・高齢者も将来的には含む)の対話環境向上を社会貢献的な目標とし、知的障害児との語りや音楽活動等余暇活動を観察場面として取り上げ、言語学・発達科学・教育実践学の学際的な観点から、言葉の音楽性(音声発話)と身体運動(身振り・ジェスチャー)が対話促進に貢献する状況を実証的に観察・分析し、具体的支援方法の検討や提案につなげることを目標とした。研究期間内に、国際学会 (2件)、全国レベルの学会成果発表 (5件)、國際的な学会誌への投稿 (3件)、社会貢献のためのセミナー主催 (5件)、ウェブサイト構築と、ほぼ予定通りの実績を遂行できた。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2012年04月 -2015年03月 
    代表者 : 高野 美由紀; 有働 眞理子
     
    重度重複障害児の参加を促す手がかりを明らかにするため、まず、相互的コミュニケーションの方略を分析し、活動を対話相手自身も楽しむこと、マルチセンソリーな手段を用いることが重要であることなどを明らかにした。そして、マルチセンソリー・ストーリーテリングに注目し、支援現場での効果的な支援策について英国の3事例を分析した。 今後の実践に向けて、マルチセンソリー・ストーリーテリング用の教材を英国BagBooksを基に試作し、また、教員や保護者向けのストーリーテリング講習会を開催した。さらに、今後日本語版を作成していくための参考資料とするためにナラティブインターベンションプログラムの翻訳を行った。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2011年 -2013年 
    代表者 : 有働 眞理子; 高野 美由紀
     
    知的障害児・者の対話活性化に有効な支援のあり方への手がかりを求めて、特別支援学校における音楽療法実践の対話場面を観察し、採取した映像記録に基づいて談話分析を行った。その結果、音響効果の豊かな音象徴・リズムに富んだオノマトペ表現や歌が身体運動を誘発し、自他の音声表現に身体動作が同期することによって、対話の「楽しさ」を共有する相互関係と場が形成される状況が確認された。 この分析結果に基づいて、オノマトペ表現・歌・身体動作を同期・連動させ、模倣しやすいように工夫した生活支援(歯磨き促進)DVD教材を作成し、学校教育・福祉の現場に配布させていただいた。活用の結果については今後調査・検証予定である。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2009年 -2011年 
    代表者 : 高野 美由紀; 有働 眞理子
     
    本研究では、障害のある子どもと支援者の対話に焦点を当て、特性に応じた適切な環境を、学際的に解明しようとした。対話環境を考える枠組みにICF(国際生活機能分類)を用い、障害のある子どもの授業への参加を促す、ティーム・ティーチングにおける教師の態度などの分析を行った。その方法として、授業のビデオ録画情報をもとにマルチモダルな記述・分析を行い、児童の授業参加を促進する教師の態度を概念化した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2008年 -2010年 
    代表者 : 有働 眞理子; 高野 美由紀
     
    特別支援学校の授業で教師が発話するオノマトペ表現においては、運用時の韻律とリズムが身振りや動作と連動することが発信効果を高め、教育的発話意図が効果的に知的障害児童に伝わり、教師-児童間の対話が促進されることがわかった。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2004年 -2006年 
    代表者 : 石橋 尚子; 有働 眞理子; 丹野 眞智俊; 高野 美由紀
     
    本研究は、オノマトペ(擬態語・擬声語)という感性に関わる表現の表出状況を調査することによって、言語・認知・行為についての知識体系のあり方とその発達について、心理学、言語学、教育学、障害児病理学などの諸側面から統合的・包括的に考察することを目的としている。そして、その中心課題は以下に示す2点であった。(1)幼年期の子どもや知的障害児のオノマトペ使用状況の分析を通して、子どもが内外世界の状況や変化をどのように知覚し、認識していくのかを探求する。(2)オノマトペ使用による教育活動並びに療育活動の有効性について実証する。 本目的を達成するために、国内においては、幼児教育施設・小学校・養護学校の各教育・療育場面を対象に、オノマトペ使用に関する観察と聞き取りによる実態調査を行った。また、国外においては、オノマトペ表現の豊富なハングル語教育について、韓国テグ市とソウル市での現地見学・聞き取り調査を行った。 その結果、概略以下のような知見を得ることができた。 1.乳幼児が使用するオノマトペを「音を表現」「動きを表現」「状態・感覚を表現」「内的状態を表現」に分類した結果、外的世界を単なる音や声で写すことから、外的世界と自分の感覚との複雑な関係をオノマトペで表現するようになる(発達する)ことが推測された。この内的変容はオノマトペの連想内容の変容にも如実に現れ、連想が深まっていく。 2.オノマトペを教育・療育活動で使用することの有効性としては、授業の活性化が第一に挙げられる。オノマトペは、臨場感を持たせて児童を授業にひきつける動機付け的役割から、対話と動作を促進する役割を経て、動作の継続・応援をする共鳴・共振現象へと発展し、授業を活性化する。 3.子どものオノマトペの表出には、親や教師といった周囲の大人の言語活動や言語感覚が多大な影響を及ぼす。 4.韓国では、自己表現能力育成のために、幼児教育・学校教育・障害児教育等においてオノマトペを重視している。韓国教育に学び、国内におけるオノマトペ使用の授業展開と教材開発を提案していきたい。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2002年 -2004年 
    代表者 : 郷間 英世; 牛尾 禮子; 小谷 裕実; 村田 美由紀
     
    重症心身障害児・者(重症児・者)の主観的満足度としてのQOLの評価に際し、言語の理解のわずかでも可能な重症児・者と不可能な重症児・者に分けて検討した。 言語理解のわずかでも可能な、知的発達年齢1歳半以上の重症児・者に対して、言語による質問と本人からの自己表現によるQOLを評価した。方法は、WHOQOL-26を改変した6領域39の質間よりなる評価用紙を開発作成し、まずその信頼性と妥当性について検討した。次いで、運動機能障害を併せ持つ知的障害児90例を対象に、本人のQOLを評価した。回答の方法は「言語」によるもの、「表情」や「視線」によるもの、「身体の動作」や「緊張」によるものなどそれぞれの障害の状態に応じて様々な方法が認められた。総得点では知的障害重度群で、知的障害軽度群より有意に低い得点を示した。領域別に見ると「全般」、「自己表現」、「意思決定や選択」、「機会」で重度群は軽度群より得点が低かった。これらの結果より、関わり手の理解不足や選択や機会の提供の不十分さはQOLに影響を及ぼすことが明らかになり、よりよいサポートシステムの開発が必要と考えられた。 言語による理解が不可能な重症児・者に対しては、微笑行動などの表現を評価項目としたQOLの測定が可能と考えられ、日常生活場面に参加観察しエピソード記録から認識や感情表現を解釈した。多くの場面で微笑行動が観察されいずれも様々な自己表現を行っていた。解釈をもとに行った発達的評価は通常の発達検査結果より高い段階のものが認められ、認識や人との関わりの分野において著明であった。ここで用いた微笑行動を手がかりとした本人の意思や満足度などの精神活動を推定する方法は、表現手段の限られた重症心身障害児の主体的表現を捉えることができ、コミュニケーションやQOLを豊かにする可能性が考えられた。今後、より正確で簡便な評価尺度の開発が必要と考えられた。

その他のリンク

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